wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

平城宮跡

昨日夜は出身大学院の後輩3名の就職祝い。わざわざ愛媛から駆けつけた方も含めて久しぶりの顔ぶれが揃い、日本酒を飲み過ぎ少し酔っ払ってしまう。それに合わせて奈文研で午後から写真帳閲覧をお願いしていたため、一時間ほど平城宮跡をめぐる。まず平城宮跡資料館へhttps://www.nabunken.go.jp/heijo/museum/。入場無料だが、展示は充実しており、出土した考古遺物だけでなく、官衙や宮廷生活復元のジオラマ、調査研究の器具・方法論などの紹介などもあって、見応えがあった。フラッシュなしの写真撮影も可能で、左の写真は官人の執務机。今年度で修了した講義「外来文化と日本の歴史」で律令制下の中国スタイル生活の事例として取り上げられたのに、もったいないことをした。企画展示のほうは今年度の発掘速報展だったが、興福寺旧境内について古代・平安末期・室町の遺構面とあったが、平安末というのは治承の焼き討ち遺構のことかはっきりしなかった。続いて第一次大極殿へ。資料館よりも入場者はこちらのほうが多い感触。入場はやはり無料で壮大な復元建築がされ(諸事情はあるのだろうが、警備員もおかれており、お金を取ってもよいような気はする)、中には高御座(写真中央)まであった。ただ大極殿の扁額は白地に墨で書かれているように見えたが、どこかに根拠があるのだろうか。木額のほうがしっくりくるのだが…。写真帳閲覧は遷宮記に期待したのだが、儀式次第と神人への用途配分・席次などの紛争のみで、造営事業に関わるような記録は全く記されず空振りに。いくつかの文書を写しただけで引き上げることになったが、突然のお願いに対応していただいた担当者の方には感謝申し上げます。就職は1名が30代後半で大学へ。残りの2名(来られなかった方がもう1名おられるらしい)は20代で学芸員。こちらは院生減少期が幸いしたところがあるように思えるが、とにかくご活躍を期待するのみ。イメージ 3イメージ 2
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