wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師・研究員などとして生活の糧を得ていますが、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

南塚信吾・小谷汪之・木畑洋一『歴史はなぜ必要なのか』

本日はルーティン姫路。年休消化のため朝ゆっくり出ると仕事ははかどる。ただ昼前のトラブルが解消されずいつも乗る電車が間引かれ、結局帰宅は20分遅れで、そのことは詫びのアナウンスすらなし。あと4ヶ月の間に何回遅れるのだろうか。そんななか往路で読了していた電車読書の備忘。全11章のうち木畑「ラグビーは世界史の産物です」以外は表題にマッチしているとは思えず、また明田川融「沖縄基地問題とデモクラシー」は60年安保改定反対運動を今日的観点から沖縄基地問題を固定化させたとして批判的だが、あのときにたやすく改定を受け入れたからといって状況が好転したとは思えず、復帰実現には運動も一役買ったはずで、むしろ歴史というのは矛盾を抱えながら進む事例として説明すべき。南塚「『ポスト真実』の魔術を超えてー『考える人』を取り戻す」は社会認識を<なぜこれが「三角形」に見えるのか>という問の展開に例え、「三角形」という実体は存在せず、人間によって「言語」で「構築」された「三角形」という「言説」しか存在しない、「ポストモダン」までたどり、それが歴史の産物であることを強調するが、史料学は三角形は存在しないがモノとしての▲は存在するという方向で発展してきたはずで、それ抜きに歴史学は語れないと思うのだが・・・。

歴史はなぜ必要なのか - 岩波書店