wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

鵜飼健史『政治責任』

本日は千里山2コマ。昨年度後期から対面に戻っているのだが、どうも時間配分がおかしくなっていて、本日は早く終わりすぎ。それはさておき電車読書の備忘はなぜ購入したかすら記憶から飛んでいる表題書。著者は政治理論系の研究者で、近年の無責任な政治状況に対して、責任とはなにかという問いを、丸山眞男アーレントなどの著作をひもときながら考察し、責任をとらない政治家達に対して、「しかたがない」をやめる、特定の支持をやめる、選択の余地をより拡張する選択肢を選ぶなど、わたしたち(主権者)が責任をとることで、未来の選択可能性を維持することができるとしたもの。こういう問題に早急な解を求めることはできず、主権者の質を高めるしかないというのは原理・原則論としてはわかるのだが、気分的にはなぜ購入しようとしたのかという疑問に行き着かざるを得ない。

政治責任 民主主義とのつき合い方 - 岩波書店