本日は自治体史の編集会議。史料編の入稿まであと一月だが、課題は山積み。そんななかで電車読書の備忘は、「古代中国の発音から現代日本の音読みまでを通して形声文字とその発音を解説するものであり、一般書としてはおそらく本邦初(そして世界初)の試み」というあおりに惹かれ、衝動買いしていたもの。甲骨文字から楷書までの字形の変化、中国上古音(春秋時代から漢代)・中古音(南北朝から隋唐)・呉音・漢音という音の変化、どのような規則性に基づいて変化したかを示したもの。音読できない電車読書向ではなかったが、図版は豊富で有益、文末には小学校での教育漢字の成り立ちが挙げられているのも便利。来年度も担当することになった「外来文化と日本の歴史」にも役立つもの。
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春休みも残りわずか、自治体史の仕上げと先送りしていたJABEE資料の作成で終わりそう。もっともまん防明けで再開されると思っていた東大史料は閉まったままという仕打ち。四月に休みを取って一日だけでも行くしかないか。