本日はルーティン姫路。この間にポツポツ出かけることもあって、秋の講義に向けて購入していた表題書を読了。書き出しから「令和おじさん」やら、「江戸時代は1603年に江戸幕府が成立してから」、岡山大学教授の近藤義郎(別のところでは肩書きなし、なお当方も単位をいただいたがはるか前の物故者)など地雷が続きどうかと思ったが、全体としては旧石器・縄文・弥生・古墳の移行期について、それぞれがどう認識され定義されてきたのかを戦前以来の学史を振り返った上で、現段階での争点が示されており非常に有益で、土器成立の炭素年代の評価も列島を突出させるような表現にはなっていない。秋は二つの科目でこの間の問題を取り上げることになっているが、弥生から古墳への説明はすでに旧説に属してしまっている。「ただ近畿の優位性などは存在せず、大和はただ土地を貸しただけ」とまでいわれると戸惑いは大きい・・・。とはいえ図版も利用させてもらいスライドも作り替えなければならない。