wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

読書

小野寺拓也・田野大輔『検証ナチスは「良いこと」もしたのか?』

本日は阪大裁判傍聴、相手側弁護士はしどろもどろなのだが、まだ先は長い。水・木に遠出するという事情もあり、電車読書の読みさしを片付けておく。発売の翌週に書店に寄ったが手に入らず、第四刷版。ナチの権力掌握過程・支持の性格・経済政策・労働者政策…

小川幸司『世界史とは何か』

本日は組合執行委員会でお出かけ、表題書の読みさしを片付ける。松本サリン事件とその後の過熱報道、地下鉄サリン事件とオウム真理教強制捜査の直後に、松本深志高校に転勤して世界史の授業で実践した考える世界史の授業と自主ゼミナールの経験と、著者の恩…

八鍬友広『読み書きの日本史』

本日は沼島で資料調査、当方が論考で使った資料の現物が確認でき感動。撮影がちゃんとできていれば改めて紹介したいところ。ただ本当にあるかどうかの不安と三宮6:35発バスに間に合うよう起きなければならないという意識から熟睡できず、往復のバスは爆睡。…

佐藤仁『争わない社会』

本日は出張旅費をいただいて隣県の某港町の調査。湿気が多く徒歩で坂道を上下して汗だくになる。昼食に店に入り水をがぶ飲みしたのもよくなかった。上のシャツだけは着替えたが、帰って風呂場においておいても全く乾かず。興味深かったが、電車・バスを乗り…

田中康弘『完全版 日本人は、どんな肉を喰ってきたのか?』

本日は中百舌鳥追試、帰路に5年ぶりに前宅周辺を歩く、新しいマンションができ、駅前の銀行がつぶれるなどいろいろ変化があった。電車読書は書店でみて衝動買いしていたもので、南は西表島のイノシシから、北は礼文島のトドまで、狩猟に携わる人々に同行し、…

安成哲三『モンスーンの世界』

引き続き電車(バス)読書の備忘。何となくタイトルで衝動買いしていたもの。著者のもともとの研究はヒマラヤの氷河と気候の研究プロジェクトで、インドモンスーンの周期変動で学位論文、京大東南アジア研究センター・総合地球環境学研究所所長などの経歴を…

及川琢英『関東軍‐満洲支配への独走と崩壊』

火曜日の試験まで出かける予定がないため、昨日の電車読書の読み残しも片付けておく。日露戦争でえた満蒙権益に関して、当初の駐屯部隊から1919年に誕生した関東軍について、45年のソ連軍への降伏までの通史を描いたもの。軍司令官が陸軍三長官と同格の天皇…

宮野裕『「ロシア」は、いかにして生まれたか』

本日は千里山定期試験2コマ。コロナ明けでどうなるかと思ったが、配置された学舎の関係もあり、受講者は少なく、明日一日で採点は終わる見込み。電車読書は秋の講義に向けて衝動買いしていた表題書を読了。ルーシ諸国家がモンゴルの侵攻により、副題にもなっ…

石濱裕美子『物語チベットの歴史』

本日は水曜はしご講義の最終日。先週の南京講義に戦争だから当たり前と書いてきたシニア受講生は欠席、慰安婦はすすんでなったとお父さんが言っていたというのも含め、中高年ネトウヨ問題は深刻。本日も3冊積み上げたため絶望状態になっている積ん読をようや…

井野瀬久美恵『「近代」とは何か』

本日は自宅で明日の授業準備。ただ中途半端に時間が空いたのと、貧乏にもかかわらず電車読書を積み上げており、夏休みも近いため、読みさしの表題書を片付ける。何冊か読ませてもらっていることもあって(面識はないが数年前に非常勤先の教務委員としててこ…

ベネディクト・アンダーソン『越境を生きる』

本日は枚方3コマ最終回。扁桃腺が腫れてボロボロだが何とか終え、8月1日の試験まで火曜日はお休み。電車読書は、研究者自叙伝ということで衝動買いしていたもの。税関司だった父の勤務先である中国昆明でうまれ、母はフランス語を話すイギリス人。ベトナム人…

山形辰史『入門 開発経済学』

本日は1限なかもず・4限岡本のはしご。早起きに備えて寝酒をややセーブしたのだが、朝窓を開ける時間をケチったのが失敗で、肌寒さで熟睡できずヘロヘロで何とか終える。ただ秋の講義を意識して購入していた読みさしの表題書は読了。学史と第二次大戦後の国…

杉原達『越境する民』

本日は某学会。科研系の研究会は何度か参加したが、この手のものは2019年の日本史研究会以来で、お久しぶりの方々とご挨拶を交わして、頂き物もいくつか。お祭り感が少し戻ったが、飲み会がなかったのはやはり残念・・・。そういうわけで読みさしになっていた表…

波多野澄雄・戸部良一編著『日本の戦争はいかに始まったのか』

本日は枚方3コマ。講義も近世まで突入したので、電車読書は近代史のおさらいのため先週書店で購入して急遽読むことにしたもの。8名の執筆者は昭和天皇の戦争指導を扱った山田朗氏以外は、「15年戦争史観」に立たないことをことさらに強調するいわゆる「実証…

井上文則『軍と兵士のローマ帝国』

本日は枚方3コマ。帰りは駅まで20分ほど汗だくになりながら歩いているが、行きは別ルート30分近くのバスと合わせて、都合90分ということもあって、表題書を読了。ローマが帝政初期から給与が支給される膨大な常備軍を備えており、少数しかいない官僚の代替機…

土肥恒之『日本の西洋史学』

昨日書けなかった電車読書の備忘を残しておく。2012年初版本は全く知らなかったが、大変興味深い内容。近代歴史学の移入がランケの影響を受けた帝国文科大学講師ドイツ人リースにはじまり、重野安繹と協力して国史学発足・史学会設立にも関与、弟子には独自…

森部豊『唐ー東ユーラシアの大帝国』

本日は枚方3コマ。講義終わりの教室にスマホを忘れたため、帰宅が遅れバタバタ。電車読書は衝動買いしていた積ん読をようやく読了。副題にある東ユーラシア帝国から安禄山の乱を経て中国型王朝へ転換する全史を描いたもの。新書とはいえ、文献案内・年表・索…

加藤陽子『昭和天皇と戦争の世紀』

本日は枚方3コマ。朝のゴミ出し時に小雨で午後から止む予報なっだので自転車で駅まで出かけたが、行きは結構な本降り、帰りも駅に着いた途端に降り出すという、相変わらずついていない日常。そんななか、某非常勤先で1750円の資料購入費が支給されるというこ…

地方史研究協議会編『日本の歴史を突き詰めるーおおさかの歴史』

本日は千里山2コマ。外は蒸し暑かったが教室は空調効き過ぎぐらい。電車読書は昨年スルーしたが割引セールもあって購入してみたもの。執筆者21名の多くは自治体もしくは地域研究グループ所属で、さまざまな事象が掘り起こされている。五代友厚の娘の日記が残…

小野雅章『教育勅語と御真影』

本日は朝が中百舌鳥、午後が岡本。昨晩とりたてて深酒したわけではないのに、一日中疲れが残るなか何とか終える。電車読書は春の講義の補訂のため購入し、積ん読をごぼう抜きして読了。明治初期から安倍政権の教育勅語の道徳教育での利用を閣議決定したとこ…

渡辺信一郎『さまざまな歴史世界』

本日は阪大裁判傍聴で出かける。相手側の弁護士がやる気なさげに見えるのは、潤沢な大学の余裕なのか、はたまた費用を削っただけなのか・・・。そんななかで秋の講義のこともあり、書店でたまたま見かけ衝動買いしていた表題書を読了。歴史総合に関する6冊本講…

嘉戸一将『法の近代』

本日は千里山2コマ。またまたPC時計の勘違いで時間がないと思って終わらせたら15分も余っていた。GWは引きこもりだったので(にもかかわらずほとんど原稿が進まず・・・)、読みさしの表題書を読了、副題の「権力と暴力をわかつもの」に惹かれて購入していたも…

岡田温司『反戦と西洋美術』

本日はシニア・カレッジ第1回。「史料を読む」なら何でも良いということで新しく引き受けたものだが、音読してもらうというと受講者は引いた感じ、今後の方針は考えどころ。場所は徒歩圏内なのだが、早めに出かけたこともあり読みさしの表題書を片付ける。秋…

釘貫亨『日本語の発音はどう変わってきたか』

本日は組合の会議でお出かけ。昨年度までは作業がない際はリモートだったのだが、本年度から対面原則に。ただおかげで書店で『実躬卿記』の新刊を確認することができたのは幸い(コロナ禍でネット衝動買いをしてしまった補遺1に続き、紙背文書のほとんどは具…

寺沢薫『卑弥呼とヤマト王権』

月・火は最後の公務出張(なぜこの時期なのかはよくある理由で、ありがたく行かせていただいた)。近畿圏とはいえ片道4時間以上かかったため、四月からの講義のために購入していた表題書をほぼ読了(残りは本日)。前半は考古学の手法から、2世紀代の畿内が…

河上麻由子『古代日中関係史』

明日から泊まりがけのお出かけということもあって、読みさしの電車読書を片付け。四月からの講義(3年目の「外来文化と日本の歴史」)に向けて、少し前の刊行だが評判よさげということで購入してみたもの。遣隋使の「天子」自称は中華思想的な意味ではない、…

三浦清美『ロシアの思考回路』

本日は自治体文化財関係の会議。今月末にお役御免になる職場の関係で委員を引き受けたのだが、もう一人のバリバリの専門家に比してこちらはご説拝聴するだけ。分担的に来年度は近世文書を扱うことに・・・。場所が片道2時間のため電車読書は進み、読みさしの表…

『シリーズ地域の古代日本 畿内と近国』

本日は念校のため姫路へ。1ヶ所直っていないところと、2ヶ所のミスを発見。有休は消化しきれないことになったが、やはり念校は必要だった。ゆっくり出かけたので座れると思っていたところ、若者など行楽客が多くしばらく立っていたこともあって電車読書は進…

吉川賢『森林に何が起きているのか』

本日はルーティン姫路、紀要再校に関わる作業を行う。先ほどリモートで職場のメールを確認し、本日執筆者にお送りしたメールの返事を確認、明日には返却できる。例によって朝1時間年休もあって電車読書はすすみ、近年の関心から購入し、読みさしになっていた…

菊池秀明『越境の中国史』

本日は奈良で春日大社所蔵史料の写真帳閲覧(成果はチラホラ)、夜は四月の研究会の打ち合わせ(すでに告知は出ており何れ紹介します)。ということで、タイトルにつられ衝動買いしていた表題書の備忘を簡単に。18世紀の人口爆発を背景に漢人の移民が殺到し…